なつの、がっこう その1

 夏の学校に出かけた。

 出かける前に、植物さん達の相手をしていた。
 植物さん達は俺のかけがえのない同居人であり箱庭の妖精であり苦楽を共にする仲間である。なので植物さん達との別れを惜しむのは、パクリコンにはありがちなことである。
 『私は植物になりたい』……うん、こんな曲は売れない。

 入念にナデナデしていたら、龍楽さんの茎の一部が大きく傷んでいることが判明した。どうやら先日の蟲にやられたためらしい。
 したがって挿し木によって彼女を治癒することを決めた。

 こんなときにせんでも……という天の声が聞こえたが、こんなときだからこそ龍楽さんを抛っておけなかった。龍楽さんがつらい思いをしているのに、何も手を施さずにいられるか!

 まずは龍楽さんの茎のうち、傷んでいる部分を切除した。切除した残りの部分には充分な葉が残っていたため、株自身は生きていけるだろうと確信できた。一方で切り取った先の部分だが、養液に10分ほど浸した後に土に植えた。なるべく水道管がつぶれないように注意しながら、ゆっくりと土をかぶせた。
 これで彼女の身体は元に戻るはずだ。それどころか、うまくいけば挿し木によって彼女の株が増えるはずだ。
 龍楽さんの治癒を願いつつ、土に養液の残りを噴いた。これからの一週間、この土壌の栄養でうまく育つことを祈りながら。

 祈るくらいなら行動を起こせ、とは常々思っているが、これからの遠距離栽培においてはこうして万全を尽くして彼女達の健康を祈ることも多少は許されるだろう、と思えた。

 夏の学校ということで、新幹線に乗って愛知県まで行った。アイチだぜ、アイチ! デュエルやろうぜ!
 今回も去年と同じく、ランやレビアちゃんと旅を同じくしている。今年もみんなで一緒にいい夏を過ごすぜ! みんなでまくら投げとか怖い話とか『クラスの誰が好きか』という恋愛談に花を咲かせたいぜ!
 なお新幹線の中でレビアちゃんに、
「性処理はどうするの? さすがにプライベートなお布団は無いと思うよ?」
と心配されたが、がまんしますというぱくりこんのけついにはどこかもろいひびきがあった。

 開催地に到着した。
 バスに乗ってホテルに到着する。
 おお、和風だ。お布団を敷いて寝るタイプだ。床オナをするときにギシギシ言わないのはいいな。

 同室の人たちに挨拶をする。
 全部で9人か。なかなか楽しいことになりそうだ。とんだハリキリ☆ボーイがいることを期待しているぜ。

 海の写真を撮りつつ、夕飯を食べる。量がなかなかあるぞ。いいぞ、いい感じだぞ。
 開会式をこなしつつ、初日の合同講義を受ける。いいぞ、いい感じだぞ。

 だが睡魔に負けたパクリコンは20時にお布団に入るのであった。
 一日11時間眠るパクリコンにとって、毎朝7時起床という予定はやや過酷なものであった。
「とんだハラキリ☆ボーイだぜ……」
などと思いながら、パクリコンはお布団に身を委ねたのであった。

 あ、ランが隣にいないと寂しい。
 寂しいけれど、ぐっと我慢しよう。
 ここで一人で寝られなきゃ、ランカシーレは安心して未来を救えないんだ。

 そんなことを考えていたら眠れた。

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Author:パクリコン
ピチロの世界の住人。

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