スティス帝国の戦士たち

 『正闘士ネズ吉』を読みつつ養生していた一日だった。

 『正闘士ネズ吉』は2005年までの集大成にするつもりで作った(といえば嘘になるけれど、それくらいの意気込みはあった)ものだから、今読んでも本当に楽しめる。挿絵が無いと分かりづらい人物描写やギャグが多いので人には進めないけれど、パクリコンやダックDが振り返って読む分にはちょうどいい。
 『正闘士ネズ吉』はネズ吉が主人公を務める最終弾だ。最終弾ともなるとやはりホームランを飛ばすくらいの勢いでどばーっと書きたくなる。もちろん2010年に書いた『人生、宇宙、すべての答え』もホームランを飛ばす勢いで書いたから、「まあパクリコンは節目節目くらいはちゃんとやっているのだろう」という程度の感想をもってそれら二作品を読み直すとそれなりに再発見が多くて面白い。
 なので「次の節目を作った方がメリハリが出るよなあ」とは思うのだけれど、それがどの段階で訪れるのかが分からない。いずれにしてもその二作は『主人公交代期』のものとして作ったから、やっぱり主人公を変えるくらいの勢いがないとホームランは打てないよなあ、と感じる。
 次の主人公か……レビアあたりにするのが一番いいんだろうなあ。
 レビアはとりあえず戦いもするし恋愛も未成就だし何より若いし、主人公としての素質ならある。主人公がパクリコンに変わった時も、強くなるために修行したり恋愛に悩んだりなにより若さを武器にいろいろやれたりしたのはでかかった。だったらレビアが主人公として君臨したとしてもそれなりにやれるんじゃないかと思う。敵味方ともに数が少ないという点をメリットに変えて物語を作っていけば多分楽しめる。
 無論現状では女子大生特有の心理や女子大生が同性を見る目などの情報がほぼゼロな上に今になってそれを理解するのが相当しんどいというのはあるのだけれど、童貞の書いたエロ小説固有の面白さを目的に据えればfigure of meritは大きくなる。そもそもパクリコンに生理のつらさが分かるわけないだろっ! 子宮を寄越せっ! ただし男根はやらん!
 高校の頃考えていた構想では、主人公パクリコン期が終わったら子供世代に移行させるつもりだった。ただピチせかではリアルタイムと同時進行で皆が歳を取るシステムを採用しているので、子供世代が活躍できるようになるまで相当時間がかかる。なのでいっそ子供世代との橋渡しになれるような子なら……と思うと、まあレビアが適任だよなあ、と思う。
 主人公パクリコン期が続くと『クォンタムの冒険第二章』やらで三十五歳の俺を書かなきゃならないのがややつらい。『クォンタムの冒険第二章』はもうじき終わるのでまだいいのだけれど、その次に訪れる『クォンタムの冒険第三章』(クォンタムシリーズの最終弾)ではパクリコン御臨終の場面まで書かなきゃならない。一体俺は何回死ななきゃならないんだ。いや、まあランと同じ程度の回数は死ななきゃならないような気はするけれど。

 あとはまあレビアが主人公になった時の一番の問題点として、新キャラの数がどばっと増える点が挙げられる。これに関してはダックDの言うように「一人のキャラの人間関係を様々な角度から描写することで、より完全な形でキャラクターの人格を表現すべき」という方針に則って作っていきたいので、問題としてはかなりナイーブに扱うべきものだと感じる。無論『人生、宇宙、すべての答え』や『42±1』などで今までの人間関係を総括して悔いの残らない程度に描写してしまえばいい……というものではあるのだけれど、人の持つ人格ってそんなもんでもないだろうになあ、と思えてならない。戦いの場と日常の場と職場とでそれぞれ見せる顔も違おうし、それぞれでどんな生き様を描くのかを突き詰めないことにはそのキャラクターがキャラクターとしての人格を持てているとは言えない。そのへんはfigure of meritに従って描写しつくせばいいのでちゃんと設計思想を明らかにすることは大事だけれど、そのへんをどう勘定しても「あと一作か二作程度では総まとめできない」という結論にしか辿り着けていない。
 とりあえずはレビアが主人公であったとしても他のキャラはあまり変えない方がいいっぽい?(突然の夕立)

 そんなわけで創作活動をやりつつ『正闘士ネズ吉』を楽しんでいた。「況やレオルドをや」「蝸牛管に響いた」「おなかのオルゴールが鳴りっぱなしでラッタ」などの表現を見ると、当時の生活がありありと思いだされたよ。


~~~

 さて、風邪である。インフルエンザだという人もいる(後述)。
 風邪だというのに俺が昨日の夜遅くまで起きていたため、ランは相当お冠だった。どれくらいお冠だったかというと、俺の顔を一切見ようとせず返事も一切しない程度にはお冠だった。
 なので「もうあんな無茶はしない。反省したから機嫌直して。お願いだから返事して」とランを宥めていた。ランに怒鳴られたりもした。
 なれの果てに喧嘩になったりした。喧嘩といっても、
「反省なさったと仰るのであれば私の言うことをなんでもお聞きなさい」
→「レビアちゃんのことをどう思っていらっしゃるのです? 正直におっしゃいなさい。愛していらっしゃるのでしょう? レビアちゃんと結ばれることも考えたことがおありでしょう? でしたらその愛しのレビアちゃんをいまここでお抱きなさい。これは命令でございます」
という言葉から始まるよくある展開である。その後はいつもどおり、
パクリコン「ランの命令だからやれと言われたようにやるけれど、こんなことやったら俺とランの関係は終わるよ? それでもいいんだね?」
ランカシーレ「……」
パクリコン「じゃあレビアちゃん。悪いけど、ちょっと抱かせて」
レビア「……ねえ、お願い、考え直して」
パクリコン「考え直したいよ。でも一番考え直すべきは俺じゃない。俺はランに言われたからそうしてるだけだ」
レビア「ねえ、ランちゃん。あたし、やだよ。ランちゃんだってこんなこと本当はパクリコンさんにしてほしくないはずなのに、意地張ってこんなことをパクリコンさんにさせないで」
ランカシーレ「……いえ。パクリコンさんこそレビアちゃんと愛をお交わしになれれば本望でございましょう」
パクリコン「……だってさ」
レビア「そんな……ランちゃん!」
パクリコン「……そうかい。……『俺の本望だ』って言うのなら、俺ならこうするけれど」ガバッ
ランカシーレ「……ッ!? 何をなさるのですッ!?」
パクリコン「俺はラン以外の子を抱きたくない。ランの命令には背くことになるけれど、どうせランとの関係が終わるというのなら最後の最後まで俺はランを抱いていたい。だってランは俺の……」
ランカシーレ「……」
パクリコン「俺の……たった一人の……」
ランカシーレ「…………。バカ」
パクリコン「……」
ランカシーレ「バカ。バカ。私のバカ。パクリコンさんに背いてほしい命令をいたしてしまうだなんて、私は愚かで浅慮で蒙昧なバカ。止めてほしいのに、いざ止められると意地を張って止めない私のバカ。パクリコンさんとの関係が終わると実感して恐怖を抱いて、挙句の果てやけっぱちになってしまった私のバカ」
パクリコン「ラン……。ランはバカじゃないよ。俺が悪いんだ、俺がランの機嫌を損ねるようなバカなことをやったから……」
ランカシーレ「いえ、私がパクリコンさんに先ほどのような傲慢な態度で接したことこそが一番愚かでございました」
パクリコン「違うよ、俺がランに……」
ランカシーレ「いえ、私がパクリコンさんに……」
パクリコン「……」
ランカシーレ「……」
パクリコン「ラン~~~」
ランカシーレ「パクリコンさぁぁぁん~~~」
と涙の抱擁で終わった。レビアもついでに「二人が仲直りできてよかったぁぁ~~~」と加わった。
 そんなふうに三人でお団子のようにまるまっていた朝だった。

 昼はずっとベッドで寝ていた。
 風邪だとランは言うけれど、レビアからは「ワクチンの後だし、インフルエンザかもしれない。外には極力出ないでね」と強く言われた。これが後述である。
 そんなわけで三人で幽雅な土曜日の午後を過ごしていた。

 日付が変わるころには寝た。

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Author:パクリコン
ピチロの世界の住人。

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