白雪姫、改。後編

 小人達の家にパクリコンとレビアが帰ってきました。

 パクリコンの視界に小人たちの家が入ってきたため、パクリコンは安堵したためかその場にどさりと倒れ込みました。
レビア「パクリコンさん! パクリコンさん!? 大丈夫!? しっかりして!」
 しかしパクリコンは浅い息を吐くばかりで何も返事をしません。
レビア「どうしよう……。とにかくみんなを連れてくるっきゃないか。パクリコンさん、ここで待っててね!? 勝手に動いちゃだめだよ!?」
 勝手に動けるわけがないと分かりながらも、レビアはパクリコンにそう言い残して小人たちの家へと向かいました。

 レビアの知らせを受けた5人の小人たち――ヒジリ、ラー、ワイ、ライキチ、ロン――に加えてランカシーレは急いでパクリコンを家の中へと運び込み、ひとまずリビングの床にパクリコンを寝かせました。
ライキチ「どうしてこんなことになったんだ!? そもそも二人に何があったんだ!?」
レビア「詳しくは後で話すけれど、街にいるときに国の手先の奴等につかまっちゃったんだ。それで馬車に乗せられて王城まで連れて行かれそうになったけれど、あたしとパクリコンさんとでフォースを使って逃げ出してきたんだ」
ヒジリ「だからってどうしてパクリコンさんはこんなになるまで衰弱してしまっているんです!? ただ捕まった後に逃げ出したというだけで普通ここまでならないでしょう!?」
レビア「分からない! 分からないけれど……あたしが国の警官にやられそうになったときに、パクリコンさんがフォースを使って一撃で警官を薙いだのをかすかに憶えてる。それどころかパクリコンさんは、そのときにいた警官をあたり構わず……その……」
 レビアの言葉にしばらく誰も何も言えませんでした。やがてライキチが口を開きます。
ライキチ「事情の詳しい把握は後にしよう。今はパクリコンの回復が最優先だ。パクリコンの回復には」
レビア「あたしがやる」
ライキチ「……だろうな」
 レビアはパクリコンを肩に担いで起こし、奥の部屋へと入っていきました。
ライキチ「ということで事情は後でレビアからじっくり聞こう。パクリコンがあの調子じゃあ、そうとう派手にやっただろうしなあ」
ランカシーレ「あの……ひとつうかがってもよろしいでしょうか」
 ランカシーレはおずおずとライキチに尋ねました。
ランカシーレ「パクリコンさんがお使いになるというフォースというもので、何故あそこまで衰弱してしまうのでしょうか」
ライキチ「簡単な話さ」
 ライキチはリンゴを使った足し算を教えるかのようにランカシーレに告げました。
ライキチ「俺達小人にはフォースという力が使える。この力は生命力、すなわち生命が生き続けるのに必要なベータフォースを消費して得られる力なんだ。ベータフォース自身はどの動植物にもあるのだが、ベータフォースをビタフォースなるものに変換し、それをフォースという形で外部に放出できるのは俺達小人しかいない。だからフォースを使うということは生命を削るということに等しいんだ」
ランカシーレ「でしたら何故パクリコンさんはあれほどまでに衰弱なさったのです? 貴方がたは普段フォースをお使いでいらっしゃるでしょう?」
ライキチ「平たく言えば、使ったビタフォースの量の問題だな」
 ライキチは続けました。
ライキチ「俺達は普段、生命活動に支障の無い範囲でビタフォースを使っている。だからとても手ごろで手身近な影響力しか持たないフォースだけでやりくりしている。無論俺達だって、ある程度以上ビタフォースを使ってしまうと生命が危機にさらされることを分かっているし、そもそもそうならないように自分自身がある程度のリミッターにもなっているのは事実だ。ところがパクリコンって奴はさっきも話した通り、レビアが窮地に晒されるのを見ると己を顧みず助け出そうとする性質を持っている。……おそらくは今回も例外ではなかったのだろう」
ランカシーレ「そうなのですか……」
ラー「それに加えて、パクリコンはここまでレビアをおぶってきてたみたいだってーの」
 ラーが口をさしはさみました。
ライキチ「……おぶってきた?」
ラー「ああ。俺は木の上で見張りをしていたんだが、俺が気が付いた時にはすでにパクリコンはレビアをおぶって歩いていたってーの。だけれどあるところでパクリコンがどさっと倒れて、レビアが慌ててこの家までやってきた、って感じだったってーの。ちょうど俺が家に戻る少し前のことだったろってーの」
ライキチ「そうだったのか……。でもなんでパクリコンがレビアをおぶってここまで歩いてきてたんだ? あんなに衰弱しきったパクリコンがレビアをおぶえること自体俺には信じられないんだが……」
ラー「俺も分からないってーの。だけれどひょっとしたら、パクリコンからすればレビアのほうがよっぽど弱っていたように見えていた可能性があるってーの。それでパクリコンが無理を言って……ということはありえるってーの」
ライキチ「それは……そうだな……」
 するとランカシーレがライキチに再び尋ねました。
ランカシーレ「あの……ビタフォースを使いすぎてしまった場合、どのように回復すればよろしいのでしょうか? あの様子だと並大抵の治療では治らないと思われますが……」
ライキチ「……まあ」
ラー「それは」
ヒジリ「そう」
ワイ「なのさー」
ロン「……」
 ランカシーレは他5人が押し黙ったことに違和感を抱きました。
ランカシーレ「では……どのように……?」
ライキチ「……。なあ、ランカシーレさん。ビタフォースは小人にしか無いものだ。だからビタフォースが足りない小人には、他の小人から直接ビタフォースを受け貰うしかない。そのためには、ビタフォースを授ける側の小人の『身体』を受け渡すしかないんだ」
ランカシーレ「『身体』!? 身体ということはまさか……体の表面の一部を切除して与えるといった具合のことでしょうか……!?」
ライキチ「いや、そうじゃない。そもそも体の表面の一部を分け与えたところで、ビタフォースは大して受け渡せない。もっと生命の一番濃い部分を受け渡さないとだめなんだ。ランカシーレさん、分かるか? 生物にとって一番生命が濃いものって何だ?」
 ランカシーレは考えをめぐらせました。生命とは何かと考えたときに、生命は自と他の区別があり、自己形成をし、子孫を残すものだと教わったことを思いだしました。では子孫を残すために生命が一番積極的に用いるものといえば何か。
ランカシーレ「それって……」
ライキチ「誤解の無いように言うが、俺達は皆、レビアがパクリコンとどういうふうにビタフォースの授受を行っているのかいまだに知らない。見せてもくれないし教えてもくれないから分からないんだ。パクリコンとレビア以外の5人はいままでビタフォースに欠乏したことがない。だから応急処置のしかたもされかたも知らないんだ。無論ビタフォースが欠乏するような状態になったらレビアは俺達に方法を教えてくれるだろうが……そんなことにならないように俺達5人はこれまで生きてきた。だが……パクリコンだけは違うんだ。パクリコンだけはビタフォースをどれだけすり減らそうとも、やるときはやる。……一人の女のために」
ランカシーレ「……」
 ランカシーレは俯きました。そしてひとつの違和感を抱きました。
 生命の一番濃い部分を、どうやってレビアはパクリコンに与えているのか。パクリコンがレビアに与える、というのであれば分からなくもありません。ですがレビアがパクリコンに、ということであるとまったく想像が付きません。
 やがてランカシーレは考えるのをやめ、パクリコンが回復することを祈るようになりました。

 レビアはパクリコンをベッドに寝かせ、厳重にしまわれていた緑と紫の入り混じったおどろおどろしい薬剤を一錠取り出しました。
レビア「パクリコンさん、今からあたしが楽にしてあげるね」
 パクリコンの浅い息遣いを聞きながら、レビアはその薬剤を口にしました。その薬剤は小人の住む森に生えている毒キノコから採取される成分を練って作られたものです。そしてその効果は非常に強力でした。
レビア「……。……ッ!」
 レビアは下腹部を押さえました。即効性のあるその毒は、見る見るうちにレビアの身体をむしばんでいきます。
レビア「いい感じ……。そのまま……全部……壊しちゃって……!」
 レビアは着ている物を脱ぎ捨てました。襤褸の布でできた服を床に打ち捨てると、小麦色でしなやかな肢体がそこに現れました。レビアは整った乳房をむき出しにしながら樫の枝のような脚でパクリコンにまたがり、そっとパクリコンの顔に近くに己の股を近づけます。
パクリコン「今回も……いっぱい……飲んでね……!」
 レビアはうっと顔をしかめさせました。そして次の瞬間――。
 ぼどっ。ぼどっ。ぼどどっ。
 レビアの膣から血塊が流れ出てきました。レビアは奥歯を噛みしめながら、パクリコンの口にその血が入るように身体を前後させます。
レビア「いづっ……! あぐっ……! ひぐぅぅぅっ……!」
 レビアは苦痛に悶えながら身体をゆがませました。
 流れ落ちるその血塊はレビアの胎盤でした。毒キノコの毒の効果で、レビアの胎盤は全て破壊され、一刻もしないうちに胎内から完全に流れ落ちてしまうのです。
レビア「あぐううっ……! ひぐっ……! いぎぐぐ……っ!」
 身をよじらせながら、レビアはパクリコンの口にひたすら血塊を運びます。激痛と悪寒が駆け巡る中、レビアはただただパクリコンの口に血塊を流し入れることだけに専念していました。
レビア「ひぐうううっ……!」
 声を押し殺して膣をパクリコンの口の上に固定させながら、レビアはパクリコンにすべての血塊を注ぎ続けました。それは生命の為せる一番の生命力の授受、胎盤の中身を全て与えるという原始的な行為でした。しかしそれでもレビアは続けました。それがレビアのできる全てであり、かつ最善のものだったからです。それにも増して、己を守ってくれたパクリコンなる男への報いを示したかったから、というレビアの想いの顕れでもありました。他の誰に言ったところで代われるはずのない、否、代わってはならない営為として、レビアはひたすらパクリコンにその『身体』を注ぎ続けました。
レビア「ひぎぃぃぁぁ……っ!」
 レビアの意識は混濁してきましたが、それでもレビアは一心不乱にパクリコンの口に血塊を注ぎ続けました。
 まるで己の血液を全て流しだして新たな生命を作るかのように。

 残された5人とランカシーレは、ときおり聞こえてくる押し殺したような叫び声に様々な想像を描かせていました。しかし彼等の描いたどんな想像であれ、レビアが実際に行っている営為に比べれば生易しいものだったことでしょう。
 5人とランカシーレは、パクリコンとレビアの間にある奇妙で不可視なえにしに対してじわりじわりと恐怖に似た感情を抱きはじめました。あの二人は俺達とは違う――その思いだけですら、パクリコンとレビアに対する疎外感を抱かせるには充分でした。

 やがてレビアは最後の一滴をパクリコンの口の中に落としました。パクリコンの顔はいまや生々しい血でべっとりと汚れていました。
レビア「ごめんね……。今綺麗にするからね……」
 レビアはパクリコンの顔を跨ぐのをやめ、近くに置かれてあった布を手に取ってパクリコンの顔を拭いました。まるで新しく生まれてきた小さな生命にまとわりつく膜を取り除くように、少しずつ、丁寧に。
パクリコン「レ……ビア……?」
 パクリコンがかすかに声をあげました。
レビア「うん、いるよ。だいじょうぶ? 気分はどう?」
 レビアは何事も無かったかのように応じます。
パクリコン「君が……やって……くれたのか……。また……すまないことをした……」
レビア「ううん。あたしはお礼をしただけ。あたしを守ってくれて、あたしのために戦ってくれて、あたしをここまでおぶってきてくれたパクリコンさんへのね。当然のことだよ」
パクリコン「でも……そのかわり……君は……」
レビア「ううん、いいの」
 レビアは首を振りました。
レビア「だって、約束でしょ?」
パクリコン「……」
 パクリコンは何も答えませんでした。
レビア「パクリコンさんが約束を守るっていうのなら、あたしだって約束を守るよ。パクリコンさんとの約束」
パクリコン「……」
 レビアはパクリコンの顔を綺麗に拭いました。パクリコンは我彼の気色で天井を見つめています。
 どさりと雪が木の枝から落ちる音が聞こえます。二人の息遣いの他に何も音が聞こえてきませんでした。
 やがてレビアは毛布を手に取り、パクリコンに尋ねました。
レビア「あたしを横で寝かせていただけないでしょうか、ご主人様」
パクリコン「許す、我が聖母よ」
 レビアはパクリコンの隣に横たわって毛布をかぶさることで褥を同じくし、そっとパクリコンの身体に身を寄せました。
レビア「ご主人様があたしを守って下さる代わりに、あたしはどこまでもあたしの身体でご主人様を癒し続けます」
パクリコン「我が聖母が癒してくれる限り、俺は我が聖母をどこまででも守り続ける」
 仰向けになったままのパクリコンを見やりながら、レビアは続けました。
レビア「あたしの胎盤が朽ち果てるまで、ずっとずっとご主人様のために」
パクリコン「俺の命が潰えるまで、ずっとずっと我が聖母のために」
 パクリコンはふとレビアのほうを見ました。レビアは慈愛に満ち満ちた笑みを浮かべてパクリコンに応じました。
レビア「あの頃を思い出しますね、ご主人様」
パクリコン「今でもありありと脳裏に思い浮かぶよ、我が聖母」
レビア「あたしを守ってくれるご主人様をあたしがあたしの胎盤で癒してあげて――」
パクリコン「我が聖母は身体を削って俺を癒してくれる」
レビア「パクリコンさんはいつだってあたしのご主人様」
パクリコン「レビアはどんなときだって我が聖母だ」
レビア「みんなにはずっとずっと内緒」
パクリコン「誰にも言わない」
レビア「ばれないように、これから一週間くらいはあたしはセックス抜きで頑張る」
パクリコン「俺も匂いが取れるまでこの部屋から出ない」
レビア「あたしのご主人様のために」
パクリコン「我が聖母のために」
 二人は毛布の中で互いを求めあうように抱き合い、深く接吻を交わしました。

 やがてレビアが部屋から出てきたときに、他の小人もランカシーレも大きく息を吐きました。
ライキチ「どうだった?」
レビア「うん、治りそう。これなら大丈夫」
ライキチ「あんまりパクリコンに無茶をさせるんじゃないぞ?」
レビア「はい、以後気を付けます」
ライキチ「……まあいい。で、街で起きたことを話してくれるか?」
レビア「うん」
 レビアは5人とランカシーレに話して聞かせました。街の売買には許可証が必要なこと、ランカシーレ王女を攫ったという男がいたこと、その男が偽物だったこと、嵌められて警官に連れられて馬車で王城に運ばれていたこと、馬車を破壊して警官を倒したこと、そして気が付いたらパクリコンがおぶって歩いてくれていたことを。
ライキチ「なるほどなあ……」
ヒジリ「そんなことがあったんですか……」
ラー「そりゃあご苦労なことだってーの……」
ワイ「信じられないくらいにいっぱいあるのさー……」
ロン「……」
 5人の小人は思い思いに呟きました。しかしランカシーレは違いました。
ランカシーレ「何故父は私を探しているのでしょうか?」
ライキチ「えっ?」
 ライキチは思わず訊き返しました。
ランカシーレ「考えてもごらんなさい。私を殺すつもりで私を野に放った父です。生まれてからというもの王城から一歩も外に出たことの無い王女がどうしてこのような森の中で生きていられるでしょうか。死んだと思われても当然でございます。ですが何故私を探すのでしょうか。私が生きていたところで何になりましょう。縁を切られた王女に何の力がございましょう。私を捕まえて殺すにせよ何かに利用するにせよ、その奥にある目的は何なのでしょうか」
ライキチ「それはまあ……何だろうなあ」
ラー「単にちゃんと殺した証拠が欲しいだけなんじゃないのかってーの?」
ランカシーレ「何故殺した証拠を欲するのでしょうか? たかが女一人の生き死にが何になりましょう」
ワイ「男の考えることは分からんのさー。単なる独占欲が暴走しただけじゃないのかさー?」
ヒジリ「まあそういう人は実際いますけれどね。パクなんとかさんとかもそういう人ですし」
 その一言を聞いてランカシーレはキッとヒジリをにらみました。
ヒジリ「……何です? 私は別にパクリコンさんを貶めたわけではなくて、それくらいにパクリコンさんはレビアさんに執着しているということを言いたかっただけです」
ランカシーレ「……ごめんなさい。少し癪に触っただけですので」
ライキチ「まあともかく」
 ライキチが口を開きました。
ライキチ「ランカシーレさんがいまもなお狙われていることは間違いない。それが分かっただけでも収穫は大きい。これからはあまり街の方には出歩かないようにしよう」
ラー「それもそうだってーの」
 小人たちはそれ以上言葉を口にしませんでした。家を吹き付ける雪のおとに耳をそばだてながら、今までの事柄を反芻していました。
ライキチ「なんだかふぶいてきたな。おい、ロン。ちょっと雨戸を閉めてくれよ」
ロン「えっ、俺?」
ライキチ「そうだよ。だってお前さっきからセリフがひとつもないじゃんかよ」
ロン「大きなお世話だっつうのっ!」
 ロンはそう言ってよっこらせと立ち上がりました。
ロン「じゃあ雨戸を閉めてくるから、暖炉の火をもうちょい強めておいてよ」
ライキチ「なんてこったい」
ロン「えっ!? なんで『なんてこったい』なの!? えーっ!?」
 素っ頓狂な声を上げながらロンは家の扉を開けて外へ出て行きました。
 次の瞬間、
ロン「ああああああれは誰だーっ!?」
という声が家の中に響き渡りました。
ライキチ「どうした、ロン!?」
ラー「何があったんだってーの!?」
ロン「はわわわわおおおお落ち着けお前ら! そこの下の道で誰かが倒れてる!」
ライキチ「なに!? ほんとうか!?」
 ライキチとラーは急いで家の前まで走り出て、斜面下を見やりました。
ライキチ「ほんとうだ、誰かが倒れてる」
ラー「いつもなら追い剥ぐところだが……今日の今日だしなあ」
ロン「はわわわわどどどどどどどうしよう!?」
ライキチ「でも……なんかあの人変じゃないか? 身なりはちゃんとしているし……帽子から靴まで割と正装に近いぞ……?」
ラー「そんな奴がどうしてこんな山奥に来るんだってーの? ひょっとしたら罠かもしれないってーの」
ライキチ「それもそうだなぁ」
 ライキチとラーが話しているところに、他の子達も集まってきました。
ヒジリ「誰がいたんですか?」
ワイ「どうかしたのかさー?」
レビア「いったい誰がいたの?」
ライキチ「お前らなあ……ランカシーレさん一人を家の中に待たせるなよ」
ランカシーレ「いえ、私ならここにおります」
ライキチ「……じゃあパクリコンを家の中に一人でいさせるなよ。ただでさえあいつはナーバスな奴なんだぞ?」
ラー「パクリコンなら『二人はナーバス!』の主人公になれるってーの」
ロン「はわわわわ、『二人はナーバス!』はうちでは視聴できないし仮に視聴できたとしてもパクリコンはマリッジブルーにもマタニティブルーにもなれないぞぞぞぞぞっ!?」
 ロンが慌てながらツッコミを入れたまさにそのときでした。
ランカシーレ「あの方はまさか!」
ライキチ「え? ランカシーレさんのお知り合い?」
ランカシーレ「お知り合いどころか、私を森に逃がしてくださった臣下の方でございます!」
「「「「「「えええええっ!?」」」」」」
 一同はどよめきます。
ライキチ「そうと決まれば!」
ラー「助けるっきゃないってーの!」
 皆は一斉に走り出そうとします。
ロン「待て。こういうときは二人が救助に向かい、二人が道中の安全を確かめ、残り二人はランカシーレさんとともに自宅で待つべきだ。あまり大勢で動くのは得策ではない」
ライキチ「お前さっきまでの余裕の無さはどこに行ったんだっつーの!」
 そういうわけでラーとライキチが遭難の臣下を迎えに行き、ヒジリとワイが道中の安全を確保し、レビアとロンはランカシーレとともに小人の家を守りながら事の成り行きを静かに運んでいきました。

(つづく)

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プロフィール

パクリコン

Author:パクリコン
ピチロの世界の住人。

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