深海の二人

 大好きな秋イベコンビ。
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 2013年の秋イベでは、艦これ史上最難関の海域が披露された。もし古参提督が2013年の秋イベと2014年の夏イベのどちらかをもう一度やらなければならないとなれば、間違いなく大多数は2014年の夏イベを選ぶだろう。たしかに今年の夏イベにも難しい海域はあった。しかし新参カタカナ鯖の提督ですら、
「えっ、あなたは去年秋イベ全クリ経験者なんですか? うわぁ……(ここでwikiの情報が蘇り、憐みの表情が呈される)……。ならきっと今回のイベントも大丈夫ですよ!」
と言う始末である。それほどまでに去年秋イベは過酷なものだった。
 「艦これ史上最大の運ゲー」と呼ばれている2013年秋E-4に必要なのは運だけであった。それゆえに、E-4に対する挑戦権は誰にでもあったといえる。なにしろ2014年の夏イベとは異なり、事前に金剛型と重巡をそれぞれ数隻ずつ育てていさえすればよかったからである。当時は普段から「燃費のいい金剛型と汎用性の高い雷巡と、それから最近夜戦火力が強化された重巡を育てておけばいいだろう」という風潮だった。なので準備に対するハードルの低さたるや、今年夏イベはおろか今年秋イベの足許にも及ばなかった。艦娘の運命を左右する装備ですら「主砲二つと三式弾さえあればいい」という状態だったので、ベテラン横鎮提督たちに並んで当時新米提督だったパクリコン提督もまた、2013年秋E-4への挑戦権を得ていた。しかし問題はその「挑戦権を得た後」だった。夜戦三連戦を乗り越えた後に羅針盤に正しく導かれ、飛行場姫の第二第三の僚艦を可能な限り傷つけずに夜戦を終えることが求められていたからである。まず当時は今よりもキラ付けの効用が少なかったため、夜戦におけるシャッシャッシャッドーンは間違いなく大破撤退を意味していた。ボス前羅針盤も索敵値でどうにかなるものではなかったため、お仕置き部屋即F5という荒行も提督たちの間で数多く見受けられた。飛行場姫の第二第三の僚艦を傷つけるな、という「普段の命令に相反した指示」を、艦娘が戸惑いなく受け入れてくれることもなかった。さらには去年秋イベが開催されたのは「資源は各2万でいいのよ」という言葉が生まれる前だったので、イベントに対しての備蓄の認識を「自然回復上限」と見る提督は大多数だった。とどめとして、ボスゲージの自然回復も存在していた。それらの条件の中で、当時新参だったカタカナ鯖(ラバウルやショートランド)の提督たちが去年秋E-4をどのような思いでクリアしたかは想像かたくないだろう。
 俺は去年秋イベE-4をクリアするのに25時間かかった。俺はあの25時間ずっと飛行場姫のことを考えては、いかにしてあのヌけた笑顔を凌辱で歪ませてやろうかという思いに身をたぎらせていた。比叡さんをはじめ金剛ちゃんやとねちく、大北といった今でこその歴戦の凄腕メンバーも、飛行場姫を前にして満身創痍に悪戦苦闘していた。しかし戦いとは常に神秘と昇華を生むものである。やがて戦場にあるのは「被弾する際の飛行場姫の喘ぎ声を聞きたい」という思いだけになった。もはや艦娘たちが一心不乱に三式弾を叩きこんでは飛行場姫の破壊を狙う様は、一種の儀式と化していた。遠征の子等も開発の子等もみな、飛行場姫の喘ぎ声だけを祀っては祈りをささげていた。そこに神はおらず、光も無かったが、喘ぎ声という救いはあった。あの瞬間瞬間に、皆は確実に一つとなっていた。
 真に一つとなり飛行場姫を凌辱しつくした俺達に敵はなかった。E-4に次ぐE-5にて待ち受けていた戦艦棲姫も、飛行場姫の断末魔がこだまするサーモン海域においては一人の女に過ぎなかった。波と性欲が荒れ狂う海の上では、彼女はただただ無惨に犯されては喘ぐことしかできない、性奴隷にすぎなかった。そんな無力でか弱い戦艦棲姫を俺達は一気に一ゲージ分犯しつくした。ひと時の凌辱の完了は、戦艦棲姫にとって「これ以上犯されることはあるまい」という救いだった。しかしやがて俺達は「矢矧来たり」と知り、喜び勇んで再び戦艦棲姫を凌辱し始めた。何度も何度も、ただ矢矧という希代の新人を求めて彼女の彼女自身を甚振り続けた。もはやそこまでくると戦艦棲姫の膣孔はすでに「二度と締まることなど無いだろう」「大根すら入る」「ここに村を作ろう」と言われんばかりにガバガバになっていた。俺達の「矢矧を寄こせ!」という暴力を前にして、彼女はあまりにもみじめでちっぽけな存在だった。しまいには彼女はもはや一人の女ですらなく、ただの膣と化していた。声も出ず、抵抗もできず、嬲られるだけの矮小なゴミにすぎなかった。戦う前には丁寧に新調されたであろう彼女のキャミソールも、精液と愛蜜でぐしゃぐしゃに汚されて破かれていた。最強の火力を誇る姫に位置づけられていた彼女は、一瞬にして性と暴力に食いつぶされるだけの餌と成り果てていたのだ。
 もはやサーモン海域深奥部には、艦娘も深海棲艦も無かった。あるのはただ凌辱の二文字だけだった。
 息も絶え絶え、精神崩壊寸前まで追い詰められた戦艦棲姫はやがて矢矧を差し出した。和平の印に、と思ったのだろうか。それとも、死ぬよりはマシだ、と思ったのだろうか。否、それらを思う回路すら彼女の脳には残されていなかったことだろう。
 俺達はまるで何事も無かったかのように矢矧を心から温かく迎え、平和な海老名鎮守府暮らしを再開することに決めた。深海に大きな傷跡を負った深海棲艦がいることも忘れ、俺達は幸せに暮らし続けた。
 大きな傷跡はやがて己の欲求となる。なぜなら傷跡自体が己の存在意義になってしまうからだ。やがて体の疼きをどうしても抑えられなくなった戦艦棲姫は、再び海老名鎮守府に向けて軍を派することを決めた。海老名鎮守府の艦娘を一人でも多く虐殺しようと思ったのだろうか、それとも海老名鎮守府の提督を見せしめに晒し首にしようと思ったのだろうか。今となってはそのどちらであったのかすら分からない。なぜなら彼女は再び俺達に凌辱に凌辱を加えられ、塵芥のように海に捨てられてしまったのだから。
 春、夏、そして秋。彼女は本能に従うかのように、数多の深海棲艦のお供を連れて何度も海老名鎮守府を目指してやってきた。そのたびごとに俺達は、暴力と愛欲が咲き乱れる海の上で、彼女と精液と愛蜜をほとばしらせつづけた。今となっては、もはや俺達と彼女の間にあるのは「宿敵」や「諸悪の根源」といった概念ではなかった。「憎悪」や「怨恨」といった概念でもなかった。
 それはそうだろう。なぜなら俺達は、彼女をどんな深海棲艦よりも深く「愛して」いたのだから――。

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Author:パクリコン
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