セカイキあるいは世界樹ポエムの不正RTA

 セカイキが不正RTAを行ったことについて、
「どうして不正RTAだと広く認識されてしまったのか」
を纏めてみようと思った。

 以下が不正RTA生放送の動画と、不正に対する説明動画である。





 不正RTAに対し、セカイキが説明しようとした点は三カ所である。それぞれ、問題点とそれに対するセカイキの回答を付して纏めたものが以下の通りになる。

1:RTAしながらコメントを打っていたこと
--精密な操作と瞬発的なコマンド入力が求められるRTAにおいて、生主コメントを打てるものなのか
回答:コメントを打つ速さは人それぞれだから、不正ではない

2:動画停止時におけるある区間の移動時間が、TASよりも短かったこと
--ここからここまでほんとうにこの時間で行けるものなのか
回答:マップ上でのキャラクターが普段の速さで移動したらたどり着ける。だから不正ではない。

3:宿屋以外でビアンカのMPが回復したこと
--動画が止まっている間にMPが回復した理由は何なのか
回答:「回復した」のではなく、「回復していた」のだから、不正ではない


 これらを踏まえても、なおセカイキが不正RTAをしたとみなされたのは何故なのか。

1への回答:コメントを打つの速さは人それぞれ ……について
 動画を見ていると、おのずと、
「あれだけ十字キーとボタンを押しながら、いつどうやって文字を打ち込んでいたのか。実機とパソコンをどういう具合に配置したら、あのコメントが可能になるのか」
という疑問がわいてくる。実際にたいていのRTAプレイヤーは、生主コメントを用いずに音声でリスナーとやり取りをしているものだ。それは「コメントを打つのがなんだか面倒くさいから」という理由ではなく、単純に「コメントを打っていてはRTAで良い記録が出せないから」というシビアな理由に準じている行動である。
「RTA生放送の最中にセカイキをNGに入れるのですらリスクを伴う。だったらなおのこと、コメントなんてとうていできない」
と思うのが人の常というものだろう。
 それに対し、
「コメントを打つ速さは人それぞれだから」
という回答は、何の説明にもなっていない。もしこの理由がまかり通るのなら、100メートルを1秒で走ることも、10トンのバーベルを持ち上げることも、はたまた1秒に100回セックスすることも、
「技術は人それぞれだから、可能だ」
と信じねばならなくなってしまう。結局のところ、この手の問題は、
「じゃあやってみせろよ」
という問題に帰着してしまうものだ。
 しかしこれがセカイキにとって悪い展開だったかといえば、そうでもない。じつのところ、
「じゃあやってみせろ」
と言われた際に、セカイキが手元をカメラで撮りながらRTA放送を行い、
「ほれ、やってみせたぞ」
と実演さえしてしまえば、それだけですべてが解決していたのだ。実演動画さえ残れば、後々になって四の五の文句を言う奴等なんて現れえない。加えて、
「あの技術があるのなら、セカイキのRTA動画の生主コメントはすべて説明がつく」
という具合に、セカイキのRTA動画全てに対して保証が与えられる。
 つまりセカイキにとって「じゃあやってみせろ」という言葉は、「不正ではない」ことを示す千載一遇のチャンスだったのだ。
 残念なことにセカイキはそのチャンスを放棄しまったため、
「汚名返上の機会を活用しないということは、汚名を返上する手段が無いのだろう。やっぱりセカイキは不正をしたのだ」
とみなされることとなってしまった。

2への回答:キャラクターが普段の速さで移動したらたどり着ける ……について
 セカイキは動画内で、
「普段の速さでの移動で20秒、エリックとの会話で10秒。つまり、30秒あればこの区間を移動できる。つまり生放送において39秒かけてキャラクターがこの区間を移動したことは、まったく不自然ではない」
と説明していた。しかしその過程で壺のところまで行って戻る時間や、壺の中から松明を見つける時間は考慮に入れられていない。壺から松明を取り出すだけでも5秒はかかるし、壺のある場所まで行って戻るだけでも5秒はかかる。しかもノーエンカウントかと思いきや、ドラキーとの戦闘も含まれている。ということはドラキーとの戦闘をセカイキは0秒で終わらせたのか……? という具合に、セカイキのプレイ動画が摩訶不思議なものと相成ってしまっているのだ。
 じつはこれも1と同じように、「実演してみせる」が一番簡単な説明となる。むしろ「動画が止まっていない状態でもう一度やってみる」だけでよいのだから、1よりも解決策はかなり簡単なものとなるはずだった。むろん考えてみれば当たり前の話で、
「生放送が止まっている間に起きたことを説明しろ」
という指摘に対しては、
「じゃあ生放送が止まっていない状態でもう一度やってやる」
という回答がシンプルかつ強力なアンサーとなることは疑いようもない。ゲームなのだから再現性があって当然の現象ばかりなので、セカイキがもし不正を行っていなければ、とっくの昔に、
「こうすればできる」
というプレイ動画をアップロードしているはずだ。もちろんカメラも必要ないし、コメント入力のような面倒くさいことも伴わなくていい。圧倒的に1よりも簡単で強力なアンサーが存在していたのだ。
 残念なことにセカイキはそのシンプルかつ強力な回答の権利を放棄してしまった上に、ゲーム世界に対して慣性の法則だの何だのと眠たいことしか言わなかったため、疑いようもなく不正だと見なされてしまった。

3:「回復した」のではなく「回復してしまった」から問題ない……について
 そもそも「回復した」という表現を持ち出してきたのはセカイキである。つまりセカイキは、
「オレはオレの質問自体がおかしいと思う! だからオレはオレの質問に答えない!」
と主張しているのだ。
 むろん、
--「回復した」と「回復していた」は違うものだ
というセカイキの説明も完全に間違っている。今我々がセカイキの不正に対して指摘する問題は、すべて現在から切り離された過去の一点で行われたことだ。なので我々が現在の立場で議論する場合、「回復していた」という無意味な完了形を使う必要性がどこにもない。
 そもそも「完了形なのだから"回復していた"と表現すべきだ」という主張すら間違っている。「完了形=○○していた」という表現は、中学英語で完了形を習ったばかりの中学生が試験の際に用いるものにすぎない。とうぜん現実世界では、完了形も「○○した」と表現してしまっても構わない。実際に英文の小説などを読んでみると、原典での完了形が邦訳版にて「○○した」と訳されているケースは驚くほどに多い。これはひとえに、「○○していた」「○○してしまった」という中学英語テンプレ表現が、「○○しちゃったよぉ~、どうしよう~」という誤ったニュアンスを読者に与えかねないからだ。誤読を避けたいならば、不用意な中学テンプレ表現を採用すべきではなかろう。
 ……などという言葉尻の問題など些末なものだ。結局セカイキがMP回復についてまったく触れていない以上、「セカイキは不正を覆す手段を持っていない」と見なされても無理はない。もし少しでもセカイキがMP回復問題に触れていれば擁護の余地もあったものの、本人がその余地を完全に放棄してしまっているのだからどうしようもない。
 結果的に、
「せっかくの弁明の場で、セカイキはまったく説明しなかった」
という事実が、
「弁明のしようが無いほどに、露骨な不正だったのか……」
という認識を招いてしまったのだ

 つまるところ、1から3のどれに対しても、
「唯一残された手段をセカイキが自ら放棄した」
という事実こそが不正の証拠となってしまったのだ。不正動画そのものよりも、その後のセカイキの対応が不正を確固たるものにしてしまったのである。
 もしセカイキが、
「これが証拠だ!」
と言ってなんらかの証拠を挙げていれば、それを叩き台としてなんとでも味方を増やすことができたことだろう。ひょっとすれば、その叩き台をもとにさらなる証拠を挙げることだってできたかもしれない。しかし結果として、
「実演すらしなかったし、説明すらしなかった」
という事実こそが、セカイキの不正を示す最大の根拠となってしまったのである。



要するに――

「オレが1秒間に100回セックスをした動画がこれだ!!」
「嘘つくな。無理だろ」
「いや、セックスの技術は個人差があるから可能なんだ!」
「でもこの動画、肝心なところで止まってるじゃないか」
「その止まっている間に100回セックスをしたんだ!」
「それじゃ動画の意味が無いだろ。どうしてそんな嘘をつくんだよ」
「嘘をついた、という表現は違うな! 嘘をついて"しまった"と言うべきだ!」
「じゃあもう一度訊くけれど……どうして嘘をついて"しまった"の?」
「帰る!」
「……<b>説明できないってことは、いつもどおりの嘘だったのか」


――ということである。嘘であると思われた決定打がどの部分かは、言うまでもない。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

パクリコン

Author:パクリコン
ピチロの世界の住人。

最新記事
最新コメント
リンク
FC2カウンター
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
FC2 Blog Ranking